2020年 09月 17日
吾亦紅(ワレモコウ)
秋の山野草、ワレモコウ(吾亦紅、吾木香)
決して派手ではない花なのですが、そこが秋という季節にしっくりくるような気がします。
こう見えて、バラ科の植物です。
奈良時代にはすでにワレモコウと呼ばれていたそうです。
万葉集には詠まれていませんが、
源氏物語に一回。徒然草には庭に植えたい秋草として登場します。
以後、近代にかけて歌に詠まれることが多くなってきたようです。
高浜虚子
(私もまた紅い花であるには違いないのです
ひそかにそう申してみましょう)
吾木香すすきかるかや秋くさの
さびしききはみ 君に送らむ
若山牧水 歌集『別離』
(ワレモコウもススキも枯れたでしょうか
秋草のいちばん寂しいところをあなたに送りましょう)
その印象は古くから可憐で控えめ。
また切なさやさみしさを感じさせる草花だったようです。
活けてみると、ほんの少しあるだけで、その場を一気に秋の草原のような雰囲気にしてしまう存在感に驚きます。
そのままドライフラワーにもなるので、長く楽しめると思います^^
口の小さな器に一種類だけで活けるもよし、
他のお花と併せてあしらいに使うもよし、
ワレモコウを飾って、お部屋で秋を感じてみませんか。
by shunsouan_g81
| 2020-09-17 08:00
| 自然の植物
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